鳶って種類があるの?意外と知らない鳶職の専門性と将来性を解説します。  

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皆さんこんにちは! 東京都足立区南花畑を中心に一都三県で、足場鳶、重量鳶、鉄骨鳶と幅広く対応している黒沼建設です。


鳶職は高所を軽やかに舞うように立ち働くことから、「建築現場の華」とも呼ばれており、江戸時代の頃には大工・左官・鳶は「華の三職」とも称された人気の高い仕事です。

ただし、ひと口に鳶職と言っても、現代では専門性が高まり、さまざまなタイプの鳶職があります。


今回は、鳶職の専門性やキャリアアップ、そしてやりがいについてお話しします。



■鳶職の仕事の種類・仕事内容を紹介


鳶の名の由来については、前回のブログで、江戸時代の鳶の様子や社会的地位をご紹介しました。


ただし、木造一辺倒だった江戸時代に比べると、現代は技術や資材の発達や工業化を背景に、建築のつくり方も大きく変わりました。

現代の鳶職の仕事内容は、「足場鳶」「鉄骨鳶」「重量鳶」などに細分化され、鳶職という大枠の中に足場鳶が含まれています。


・足場鳶(あしばとび)

足場鳶は、住宅やマンションなどのさまざまな工事現場で使われる足場を組む仕事です。足場を組むという仕事はシンプルなように思えて、実は奥深いもの。構造物の特徴や立地によって、適した足場材や組み立て方を考えなければならず、経験を深めるほどに仕事が面白くなってくるものです。解体も足場鳶が手がけるため、その仕事は「建設は鳶に始まり、鳶に終わる」と評されています。


・重量鳶(じゅうりょうとび)

重量鳶は、重さ数十トンから数百トンにも及ぶ大型機械や工作物などを、クレーンを使用して作業します。一つのミスが大事故につながりかねないので、かなりの技術力と専門的な知識を有する仕事であるといえます。


・鉄骨鳶(てっこつとび)

鉄骨鳶は、建設現場で鉄骨を扱う作業を担当する鳶職のことす。マンションやビルなどの建設において、鉄骨とボルトを使って基盤の骨組みを組み上げていくのが仕事です。現場によっては数十メートルの高さまで、脚立やスライダーといったハシゴを使用して登り、作業を行います。


・橋梁鳶(きょうりょうとび)

橋梁鳶は、橋の工事に関わる高所作業を担当する鳶職です。特に高速道路の建設では、橋梁鳶が大活躍します。他の鳶職と違うところは、他の鳶職は縦方向に組み立てていくのに対し、橋梁鳶は横に伸びる建設物を組み立てるということ。このように特殊な作業が多く、他の鳶職とは違った専門知識や経験が必要となります。

・送電鳶(そうでんとび)

送電鳶の正式名称は、「送電線架線工」。高所で作業する電気工事士のことを示します。ラインマンとも呼ばれ、国内ではわずか4000人ほどと言われています。足場をつくらずに高所で作業するのも、送電鳶の特徴です。


・町鳶と野丁鳶

仕事内容のカテゴリーではありませんが、「町鳶」と「野丁鳶」という呼び方もあります。

町鳶とは地元に密着して働く鳶職の名称で、工務店や建設会社の下請けとして、基礎工事、足場の設置、外構、解体などに携わります。

対して野丁鳶は、大手ゼネコンなどのもとで働く鳶職人のことを意味します。



■高収入だけじゃない!鳶職の魅力とは



鳶職人は、未経験でもトライしやすくキャリアアップすることで、がっつり稼げる仕事としても知られています。

鳶職の魅力はそれだけではありません。


・街の景観をかたちづくる仕事

左官や大工などと異なり、完成した建築に足場鳶の痕跡は残りませんが、だからといってやりがいがないわけではありません。むしろモノが残らないからこそ、独特の美学が足場鳶にはあるのです。


携わった建物はすべて私たち足場鳶の作品です。完成した建築は街に佇み、道ゆく多くの人々の目に留まり、何十年と利用され続けます。

そのような建物の価値の礎を支えるのが、私たち足場鳶の仕事。


建物は人の記憶だけでなく地図に記録され、また街の景観をかたちづくります。このようなスケールの大きい仕事において足場鳶は根幹となる仕事であり、建築業界に、そして社会に貢献している実感を得ることができるのです。


建築業界では積極的にICTやIoT、AIなどの技術を導入しようとしています。ということは、言い換えれば職種によってはなくなってしまうものも。

ただし鳶の仕事は、新しい技術が開発されたとしても代用できるものではありません。


・技術を身に宿し、しなやかに働ける仕事

少子高齢化の影響で、現場は常に人手不足。若い世代が少なくなるのなら新築の着工数も少なくなるのでは……と思われるかもしれませんが、今はリノベーションも増えており、更新期を迎えた建物では足場工事を伴う外壁補修などがさかんに行われております。


また建築業界は公共工事が盛んに行われています。

鳶がいないとどんな建築もつくることができないので、鳶職になれば、安定的に仕事の需要があります。


したがって鳶としての技術を身に付ければ、今後も拡大するニーズに応え、しなやかに働くことができるのです。



■黒沼建設ではどのような資格を目指せるのか?



鳶は未経験からでもスタートしやすい……と述べましたが、実際に黒沼建設は、未経験者は大歓迎。実際に未経験から始めて今は立派なキャリアを築いているベテランもいます。


先輩社員が徹底サポートするので、安心して資格取得をめざせる環境が整っています。

では、具体的にどのようにキャリアアップしていくのでしょう?

経験年数と取っておきたい資格を紹介します。


・入社時~

どんなベテランでも最初は初心者。見習い期間中は足場づくりの基礎を学ぶことから始まります。

そしてベテランの先輩たちの現場に参加し、まずはかんたんな作業や資材の整理などを手伝いながら、部材の名称や完成までのプロセスを目で見て学んでいきます。

わからないことがあったら、臆せずなんでも質問しましょう。「知らないことを知る」ための機会ですので、先輩たちも気軽に答えてくれます。


■足場の組立て等作業従事者特別教育

鳶として働くうえではじめに取らなければならない資格です。足場を安全に組むために必要なノウハウや、やっては危険なことなどを学びます。


■フルハーネス型安全帯特別教育

鳶に必須のアイテム、文字通り命綱であるフルハーネスの使い方を学びます。

高さ2m以上、かつ作業床を設けることが困難な高所作業において、墜落事故防止器具を正しく使用するための教育で、講習内容は学科と実技からなります。


・1年目~

見習い期間が終われば、もう一人の職人として扱われます。本格的に足場づくりに参加するとともに、知識やスキルを深掘りして習得していきます。

ひと口に足場といっても、さまざまな組み方や種類があります。またシチュエーションに応じて異なるスキルが求められることもあるでしょう。

職長の指揮に従って足場を組み立て・解体しながら経験を積み、スキルアップしてゆくのがこの時期です。


■玉掛け技能講習

足場作業で使うクレーンに付属するフックに、モノを掛けたり取り外す作業全般を「玉掛け」と言い、この「玉掛け」にまつわる操作方法や安全上の知識を証明する資格です。

1トン以上の荷物も取り扱えるようになるので、キャリアアップのためにはぜひとも取得しておきたい資格です。


・3年目~

3年もキャリアを積めば、めざしたいのは責任者のポジション。

ただ、実力だけではなく、「足場の組立て等作業主任者教育」や「職長・安全衛生責任者教育」などを受講して資格を取得することで、責任者として現場で采配を振るうことができます。


■足場の組立て等作業主任者教育

足場組立のリーダーとして、部下や仲間への足場の組立ての配置・手順・指示・監視を行います。


■職長・安全衛生責任者教育

現場で采配をふるうリーダーが職長で、キャリアの到達点の一つです。

職長になるためには、「職長安全衛生責任者教育(職長教育) 」の受講がマストです。


■鉄骨組立等作業主任者

高さが5m以上の鉄骨の足場を組み立てるプロジェクトに携わる場合に必要となる資格です。組み立てる順序の決定やスタッフの配置、手順指示、監視などを行います。


■型枠支保工作業主任者

スラブや桁(けた)のコンクリート打設時に組む、型枠を支持する足場のこと。支保工足場の組立解体の作業には、この資格が必要です。


8年目〜

8年もキャリアを積めば、現場の指揮を取るだけでなく、さらにプロフェッショナルとしての道を極めたいところ。代表的な資格が「とび一級技能士」で、この資格を取得すると、一流の鳶の証にもなります。


・とび1級技能士 

作業の段取りから仮設建築の組み立て・解体、掘削や土留めなど、鳶職全般にわたる技能を認定する国家資格です。1級から3級までありますが、1級ともなると7年以上の実務経験、あるいは2級に合格して2年以上経っていること、または3級合格後4年以上の実務経験が求められます。

受験そのもののハードルが高い資格で、合格率は約30%。

難易度の高さがうかがえます。


その他、必要に応じて、以下のような資格ももっているとお役立ち。

鳶職でキャリアアップをめざしたいけれども、資格がたくさんあって大変……というイメージをもたれるかもしれませんが、一つひとつのハードルはそれほど高くありません。

また資格を取得すれば作業内容の幅も広がるので、給与アップが見込めます。


・フォークリフト特別教育(1トン未満)

・フォークリフト技能講習(1トン以上)

・床上クレーン特別教育(1トン未満)

・床上げクレーン技能試験(5トン未満)

・移動式クレーン特別教育(1トン未満)

・移動式クレーン技能試験(5トン未満)

・高所作業車特別教育(10m未満)

・高所作業車技能講習(10m以上)

・ゴンドラ特別教育

・クレーン組立・解体作業指揮者

・工事用エレベーター組立・解体作業指揮者

・ガス溶接

・アーク溶接


詳しくはコチラをご覧ください。




■資格取得支援制度など「稼ぐ×キャリアアップできる」環境を整えた、東京都足立区南花畑の有限会社黒沼建設で一緒に働きませんか?



黒沼建設は、経験豊富な鳶職人が多く在籍し、一人ひとりを尊重した教育制度を確立しているため、未経験者でも安心して勤めることができます。

とび職に必要な資格取得支援制度も整えており、キャリアアップのための資格取得も応援しています。


足場鳶と重量鳶、鉄骨鳶など鳶に関するすべてを手掛ける会社であり、マンションから大型施設まで施工に携わるので、さまざまな現場でキャリアを積むことが可能です。


残業はほぼナシでライフワークバランスが整っており、「未経験」「キャリアチェンジ」どちらでも安心して働ける環境です。皆さんの「やる気」を全力で応援する弊社で是非一緒に盛り上げていきましょう。


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