皆さんこんにちは。
東京都足立区を拠点に、東京都や神奈川県、埼玉県、千葉県で鳶工事などを手掛けている株式会社黒沼建設です。
初めて鳶職人になろうと考えている方は、いろいろな期待と不安を抱えているかと思います。「きつい仕事なのでは?」「どんな風に働くんだろう?」「自分でやっていけるのかな?」など、疑問もたくさんあるでしょう。そこで今回は、鳶職人の仕事の基礎知識やなるための方法、使用する道具、そして黒沼建設における1日の働き方などについて詳しく解説します。
■鳶職人になる前に知っておきたいこと
鳶職人になりたい時は、まず基本的な仕事内容や労働時間、福利厚生などを知っておくことが大切です。自分に適性があるのかどうかを判断できるよう、どのような人が鳶職人に向いているのかもあわせて見ていきましょう。
◯仕事内容・労働時間
鳶職人は、高所作業を専門とする技術者です。大きく分けると、足場の組立や解体を行う「足場鳶」、鉄骨で建物の骨組みを作る「鉄骨鳶」、大型機械などの重量物の据付作業を行う「重量鳶」といった種類があります。黒沼建設は、これらすべてに対応しているのが大きな特徴です。
高所作業は危険を伴うため、鳶職人は強い集中力や優れた技術力、そして体力を備えていなければなりません。その分やりがいも大きく、完成した建物を見た時の感動は、何物にも代えがたいものがあります。
1日の仕事は午前8時頃から始まり、午後5時頃に終わるというパターンが一般的です。始業時間はやや早めですが、労働時間そのものは一般的な会社員とそれほど変わりません。また、安全性の都合上、日没後に作業を行うのは難しいため、残業が非常に少ないのが特徴です。
基本的には定時、それも比較的早い時間帯に帰宅できるので、実は意外と働きやすい仕事だといえるでしょう。また、仕事が予定よりも早く終わると、早上がりできる場合もあります。
◯給与・福利厚生
鳶職人の給料形態は「日給月給制」である場合が多く、日給×勤務日数で月給が決まります。つまり、働けば働くほど給与が増え、休むと減るのが特徴です。令和3年の平均月給は31万900円で、平均年収は405万1700円となっています(※)。ただし、役職や経験年数によって大きく変動し、ベテランなら標準的な方でも年収600万円を超えることが可能です。
また、福利厚生はしっかりしている会社が多く、健康保険や厚生年金、労災保険、雇用保険などには加入できるため、安心して働くことができます。交通費や資格手当を支給している会社も多く、会社によっては社員寮や社宅も備えているため、福利厚生に注目して会社を選ぶのもいいでしょう。
※令和3年の賃金構造基本統計調査より。ただし、「建設躯体工事従事者」としての数値なので、鳶職単体のデータではありません。
◯鳶職人に向いている人
鳶職人にまず求められる能力は、やはり体力です。高所で動き回るのに加え、重い資材を扱う機会も多く、一定以上の体力を備えている必要があります。普段からトレーニングをしている方やスポーツが好きな方なら、体力や身体能力を活かせるでしょう。
また、鳶職人の仕事は複数人で協力しながら進めます。トラブルや事故を防止するためにも、最低限のコミュニケーション能力が必要です。チームで協力しながら目標に向かって進むのが好きな方なら、楽しく働くことができます。
さらに、高所作業がメインとなる関係上、高いところに苦手意識がないことも重要です。ただ、これは慣れによる面も大きいため、最初は怖くてもだんだん平気になってくることは少なくありません。
それよりも、危機管理能力の方が重要です。鳶職人の仕事は一歩間違うと大事故につながり、仲間を巻き込むこともあります。そのため決して油断せず、小さなミスも許さない慎重さが必要不可欠なのです。意外と繊細さが求められる仕事であり、「正しく怖がる」ことができる方が向いています。
■鳶職人になるにはどうしたらいいの?
鳶職人の仕事に興味があっても、「そもそもどうやって就職すればいいのかわからない」という方や、「資格がないと就職できないのでは?」という疑問をお持ちの方もいると思われます。そこで、鳶職人になる方法を確認しておきましょう。
◯鳶職人になる方法
鳶職人は、基本的に学歴や経験が問われない職業です。最初は資格も必要なく、鳶工事を行っている会社に就職すれば、誰でも鳶職人としてのキャリアをスタートできます。近年は建設業界全体が人手不足に陥っているため、熱意のある方(特に若い方)であればどの会社でも歓迎されるでしょう。
その分、一流の職人になるためには、働き出してからしっかりと知識や技術を身につける必要があります。最初のうちは先輩のサポートや現場の清掃、資材運搬などの雑用が中心となるでしょう。未経験の状態からスムーズに成長したければ、教育・研修制度が整備されている会社を選ぶことが大切です。
◯鳶職人になるための学校
前述したように、鳶職人になるために学歴は必要ありません。しかし、あらかじめ知識や技術を身につけた上で就職したいのであれば、土木系・建築系の高校や高専、専門学校、大学を卒業するという道もあります。
これらの学校に通うと、鳶工事の基礎知識や技能を学べるのに加え、資格の取得に必要な実務経験年数が短くなるのが大きなメリットです。足場の強度計算や施工計画書の作成など、現場作業以外で役立つ知識も身につけられます。進学は決して遠回りではないので、将来鳶職人になりたいと考えている方は、ぜひ進学も検討してみましょう。
■鳶職人に必要な道具や装備
鳶職人は、仕事の中でさまざまな道具や装備を使用します。見習い期間の間は、道具の名前や使い方を覚えることも仕事の1つとなるでしょう。基礎知識として、特に使用頻度の高い道具や基本的な装備品をご紹介します。
◯鳶職人が使う道具
鳶職人が業務で使用する主な道具としては、以下のものが挙げられます。
・ハンマー(金づち)
釘を打つための道具というイメージが強いハンマーですが、鳶職人の場合は足場の組立や解体で使用します。足場の資材を接続するための「くさび」を叩き込むのに使うのが主な用途です。
・スケール
金属製のメジャーのことです。寸法の測定や足場の位置確認、重心の位置確認などに使用します。
・クリッパー(ボルトカッター)
主に「番線」を切断するために使用する道具です。番線は鉄パイプや鉄筋などをまとめるのに使う針金のようなもので、とても頑丈であるため普通のハサミやペンチなどでは切断できません。
・両口ラチェットレンチ
ラチェットレンチとは、特殊な機構によりボルトやナットを連続して閉めることができるレンチです。その中でも、両面に2種類のソケットを備えたものを両口ラチェットレンチといいます。直交クランプ類の締め付けや番線を縛るのに使います。
・モンキーレンチ
ボルトをつかむ部分の幅を自由に変えられるレンチをモンキーレンチといいます。主にラチェットレンチが使えないボルトやナットを回すのに使用します。
・インパクトドライバー
いわゆる電動ドライバーのことです。鉄骨のボルト鉄骨のボルト締めなどに使用します。鉄骨鳶にとっては必須の工具です。
・セーフティーワイヤー
工具やベルト、墜落制止用器具を固定するための、落下防止用コードです。高所から工具を落下させてしまうと大事故につながるおそれがあるため、必ずセーフティーワイヤーで固定します。
◯鳶職人の装備
鳶職人が作業中に着用する主な装備品としては、以下のものが挙げられます。
・フルハーネス型墜落制止用器具
いわゆる命綱のことです。以前は「安全帯」という名称でした。高所からの墜落・転落を防ぐための必須装備であり、高所での作業中は着用が義務付けられています。いくつかの種類がありますが、現在は墜落制止時の衝撃を体の各所に分散できる「フルハーネス型」が主流です。
・ヘルメット
体の中で最も重要な部位である、頭部を保護するための装備品です。万が一転落してしまった時や、上から工具などが落下してきた場合に頭を守ってくれます。
・サポートベルト
鳶職人は多くの工具を身につける必要があり、総重量はかなりのものになります。それによる腰への負担を軽減するために装着するのがサポートベルトです。ズレ防止や蒸れ防止加工が施されたベルトもあります。
・ツールバッグ
工具を入れておくための腰袋のことです。耐久性はもちろん、内容量や出し入れのしやすさなども考えて選ぶ必要があります。
・作業着
現場での作業中に着用する服です。柔軟で動きやすい、丈夫で簡単に破れない、通気性がよく汗をかいても快適、引っかかってしまう余計な装飾がないなど、現場作業のためのあらゆる工夫が凝らされています。昔はいわゆる「ニッカポッカ」も使われていましたが、最近では禁止する現場も多くなりました。
■黒沼建設での1日の働き方
未経験者の方にとっては、鳶職人が1日どのようなスケジュールで働いているのかも大いに気になるところでしょう。参考までに、黒沼建設における一般的な1日の働き方をご紹介します。
【8:00】現場朝礼
現場でその日の作業に関する打ち合わせを行います。朝礼の20分前には現場に入るようにしてください。
【8:30】作業開始
朝礼終了後は担当の場所へそれぞれ移動し、作業を開始します。常に安全第一で行いましょう。
【10:00】午前の小休憩
30分ほど休憩を取り、体を休めた上で作業を再開します。作業の進み具合によって、休憩時間は前後することがあります。
【12:00】お昼休憩
午前中の作業が終わったら昼休憩に入ります。昼食と水分をしっかりと取り、午後の作業に向けて十分にリフレッシュしましょう。
【13:00】午後の作業開始
1日の後半が始まります。気を引き締め直して作業に取り掛かりましょう。
【15:00】午後の小休憩
鳶工事は体力仕事なので、午後にもう一度休憩を挟みます。その後は状況に応じて臨機応変に作業を行います。
【16:50】片付け・解散
1日の作業は17時頃に終了となり、片付けや現場の整理を行ってから解散します。作業の進捗状況によっては早上がりすることもあります。退勤後は、翌日の仕事に向けてゆっくりと休んでください。
働き方の詳細はこちらのページをご覧ください。
https://www.kuronuma-kensetsu.jp/workstyle
■まとめ
鳶職人は、学歴や資格に関係なく就職できるのが魅力の仕事です。ある程度の体力やスキルを必要としますが、その分仕事が終わった時の達成感は大きく、適性のある方であれば楽しく働けるでしょう。鳶工事の仕事は決してなくなることがないため、業界の将来性も抜群です。興味のある方は、ぜひ鳶職人を目指してみてください。
黒沼建設では、随時求人募集を行っています。学歴や職歴は一切問いません。安全性を徹底的に重視し、働きやすい環境を整えているため、新卒の方や未経験者の方でも大丈夫です。経験豊富な職人が多数在籍し、教育体制も整備されており、ベテラン職人の指導を受けながら経験を積むことができます。
また、資格取得に必要な費用は会社が全額負担しておりますので、自身のキャリアステージに合わせた資格を取得し、職人としてのキャリアを形成することが可能です。さらなる経験を積みたいベテラン職人の方や、将来の独立を目指す方も大歓迎ですので、ぜひお気軽にご連絡ください。皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています。
詳しい採用情報はこちらをご覧ください。
https://www.kuronuma-kensetsu.jp/recruit