皆さんこんにちは。
東京都足立区を拠点に、東京都や神奈川県、埼玉県、千葉県で鳶工事などを手掛けている株式会社黒沼建設です。
何かと不安定な情勢が続く現在、将来にわたって安定して働けるよう、「手に職をつけたい」と考えている方も多いかと思います。鳶職人をはじめとする建設関係の職人は、「手に職をつける方法」の代表格です。建設工事は常に需要があるため、一流の職人になれれば生涯仕事に困ることはないでしょう。
しかし、ただ技術を磨けばいいわけではありません。能力を公的に証明するためには、「資格を取得」する必要があるからです。特定の資格がなければできない仕事も多く、鳶職人として働く上で資格の取得は必須事項といえます。そこで今回は、黒沼建設に入社した後の基本的な働き方や、取得しておきたい資格をご紹介します。
■鳶職人ってどんな仕事?
鳶職人は、建設現場における高所作業(鳶工事)のプロフェッショナルです。主な種類としては、足場の組み立てや解体を行う「足場鳶」、建物の骨組みとなる鉄骨を組み立てる「鉄骨鳶」、重量物を運搬・設置する「重量鳶」があります。詳しくは以下の記事でご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
黒沼建設は働きやすくて高収入! 仕事の内容や労働環境をご紹介します
https://www.kuronuma-kensetsu.jp/blog/introduction/146662
鳶職人の仕事のポイントはいくつもありますが、何よりも優先すべきなのは安全性です。高所作業が多く、鉄骨や大型機械といった重量物も扱うため、決して事故を起こさないように作業しなければなりません。また、足場は他の職人の安全や作業効率に、鉄骨は建物の強度に関わる部分ですから、工事の品質も重要です。
一方で鳶工事は、スピードや効率が要求される仕事でもあります。足場が組まれていなければ、他の職人は高所作業ができません。骨組みである鉄骨が組まれていなければ、他の工事を進めることはできません。鳶職人の仕事は建設現場そのものを支えていますから、仕事が遅れると工事全体のスケジュールに支障をきたしてしまうのです。
そのため基本的に、鳶職人は複数で作業を分担し、チームで仕事にあたっています。巨大な足場や重い鉄骨を組み上げること自体、1人の力では到底できません。全員が一丸となって効率よく進めるからこそ、工期までに作業を完了させることができ、なおかつ品質の高い仕事ができるのです。
なお、鳶工事=危険な高所作業というイメージがありますが、常に高いところばかりで仕事をしているわけではありません。そもそも、足場や鉄骨は地面から組み上げていきますし、重量物を高所に上げる時も下でサポートする人が必要です。したがって、初心者が現場入りした時は、主に低所での作業を行います。
黒沼建設でも、経験の浅い職人は低所で作業させることを徹底しております。不慣れなうちから、いきなり高所作業に送り込むようなことは絶対にありません。少しずつ経験を積んでいただき、成長に合わせてより難易度の高い仕事をお任せしています。
■鳶職人になったらまず何をするの?
鳶職人になっても、いきなり足場や鉄骨を組んだり重量物を運搬したりするわけではありません。鳶職人の仕事は専門性が高く、安全かつ正確な鳶工事をするためには、高度な知識と技術が必要だからです。そのため、専門学校などである程度の知識・技術を身につけていたとしても、最初は見習いとして地道な下積みから始めます。
特に18歳未満の場合は、法律によって高所作業が禁止されているので、他の職人のサポートが業務の中心です。見習いの間にしっかり作業の手順や基礎を覚えておくと、本格的な仕事を学ぶ時にも大いに役立ちます。見習い期間中でもできる、高所作業以外の鳶職人の仕事を確認しておきましょう。
・朝礼と終礼
工事現場の1日は朝礼から始まります。現場で働く人が集まって点呼を行い、作業の内容・流れや立入禁止箇所、安全通路などを確認。ラジオ体操によるウォーミングアップや体調の確認も行い、持ち場へ移動して作業を開始します。1日の終わりには終礼を行い、その日の進捗確認や翌日の打ち合わせをして作業を締めます。
・安全確認
建設現場は安全第一であるため、朝礼時には服装や保護具などのチェックを行います。服装や装備品に問題がある場合は、現場に出ることができません。
また、前回の記事(黒沼建設で取り組んでいる安全対策を紹介!)でご紹介したKY(危険予知)活動やヒヤリハット活動などを行う場合もあります。
・資材の運搬
新人の鳶職人がよく担当する仕事が、資材の運搬です。重量のある資材も多いため、安全に配慮しつつ運ぶ必要があります。
・手元作業
手元作業とは、他の職人のサポートのことです。必要な道具の手渡しや資材の移動、養生、片付け、掃除、その他施工補助全般を行います。
あくまでもサポート役とはいえ、手元作業は誰にでもできる簡単な仕事ではありません。効率のいい作業のためにはメインの職人の考えを汲み取り、次にしてほしいことや必要な道具などをスピーディーに判断しなければならないからです。作業の内容や手順を覚える絶好の機会でもあるので、しっかりと見て学びましょう。
■安定性だけじゃない! 鳶職人という仕事の魅力
鳶職人という仕事の魅力は、安定した収入が得られることだけではありません。他にもさまざまなやりがいがあり、そこに魅せられて働き続けている職人も多いのです。鳶職人の主な魅力を見ていきましょう。
・完成した足場や建物を見た時の達成感
鳶職人の最大の醍醐味といってもいいのが、完成した足場や建物を見た時の達成感です。足場や鉄骨を1つ1つ組み上げていくのはとても地道な作業であり、つらく感じることもあります。しかしその分、完成したものを見上げた時は「自分がこれを作ったんだ!」という大きな感動を得られるのです。
もちろん、足場は最終的に撤去されてしまう設備ですし、鉄骨も壁に隠れて見えなくなります。それでも、鳶職人の仕事が建設工事全体の基礎になっているのは間違いなく、鳶職人がいなければ工事は成り立ちません。「自分たちが現場を支えている」という自負も、鳶職人にとって大きなやりがいとなります。
・高い場所を飛び回る楽しさ、解放感
鳶職人の仕事は高所作業が多く、時には地上数百mもの高さで仕事をすることもあります。これは危険を伴いますが、高所を自由に動き回ることに楽しさを感じるという職人も少なくありません。実際、高い場所を華麗に飛び回って仕事をこなす姿から「現場の華」と讃えられているのです。
また、高所からの眺めは言うまでもなく素晴らしく、あらゆる束縛から解き放たれているような気分になります。働く環境自体が、鳶職人にとってはとても楽しいものなのです。
・集中力や判断力が磨かれる
高所での作業は転落の危険があり、うっかり道具を落とすだけでも他人に怪我をさせてしまうおそれがあります。事故を防ぐためには、常に神経を研ぎ澄ませて仕事に臨み、的確な判断を下さなければなりません。そのような環境に身を置いていると、集中力や判断力が磨き上げられ、人間性が鍛えられます。若くても年齢以上の風格を帯びた職人になれるでしょう。
・身体が鍛えられる
鳶職人は全身のあらゆる筋肉を使う仕事です。重い物の運搬では腕力を、はしごや足場の上り下りでは脚力を、重量物の荷揚げでは背筋や胸筋を使います。不安定な高所や階段でバランスをとるためには、体幹もしっかりしていなければなりません。このような作業を毎日続けていると、自然と体中の筋肉が鍛えられます。体を鍛えるのが好きな方にとっては、まさに一石二鳥の職業です。
■鳶職人が取得しておきたい資格
鳶職人になるためには、特に何か資格が必要なわけではありません。未経験で資格を持っていない方でも、就職することは可能です。見習いのうちは、資格がなくてもある程度働けるでしょう。
しかし、高所での作業や鉄骨・足場の組立など、資格がなければできない仕事も多く、本格的に鳶職人として働くためには資格を取得する必要があります。資格を取得すれば仕事の幅が広がり、それに伴って給与もアップします。
さらに、難易度の高い資格を取得すれば、現場を指揮監督するポジションにつくことも可能です。将来のキャリアアップのためにも、スキルの成長に合わせて積極的に資格を取得するといいでしょう。基本的なものから上級者向けのものまで、おすすめの資格をいくつかご紹介します。
・足場の組立て等作業従事者特別教育
足場の組立・解体・変更に関する知識を証明する資格です。この特別教育を修了していないと足場に上がることすらできないため、鳶職人が最初に取得すべき資格といえます。受験の条件は特になく、6時間の受講で修了可能です。
・フルハーネス型墜落制止用器具特別教育
高所作業をする際の命綱である、フルハーネス型墜落制止用器具(旧称:安全帯)を正しく使うための資格です。高さ2m以上かつ作業床を設けることが困難なところ(鉄骨の上など)において、フルハーネスを装着して作業を行う場合に受講する必要があります。
また、前回の記事でもご紹介したように、高さ5m以上の場所で作業する場合にはフルハーネスの着用が義務づけられています。鳶職人にとっては必須の資格です。
・玉掛け技能講習
クレーンなどに荷物を掛け外しするために必要な資格です。鉄骨や資材などをクレーンで移動する機会が多い鳶職人にとっては、やはり必須の資格といえます。なお、「玉掛け特別教育」だと、吊上荷重1t未満のクレーンへの玉掛け作業しか行えないため、基本的には制限のない「玉掛け技能講習」の修了を目指します。
・足場の組立て等作業主任者技能講習
足場組立のリーダーである、作業主任者になるために必要な資格です。つり足場や張出し足場、高さ5m以上の構造の足場の組立・解体・変更作業を行う場合は、作業主任者を選任して労働者の指揮を行わせる必要があります。
つまり、ほとんどの建設現場においては作業主任者を配置しなければなりません。この資格を持っていれば現場で重宝され、キャリアアップにもつながるでしょう。なお、受講するためには3年以上の実務経験が必要です(学歴によっては2年でも可)。
・建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者技能講習
こちらは鉄骨の組立作業のリーダーになるために必要な資格です。黒沼建設では鉄骨の組み立ても手掛けているので、足場の作業主任者とあわせて取得を目指していただきます。受講するためには、やはり3年以上の実務経験が必要です。ちなみに、玉掛けと足場・鉄骨の作業主任者は、鳶職人の「三種の神器」とも呼ばれています。ぜひ取得しましょう。
・型枠支保工の組立て等作業主任者
型枠支保工(かたわくしほこう)とは、スラブや桁(けた)のコンクリートを打つ際に組む、型枠を支持する仮設足場のことです。この資格を持っていると、型枠支保工の組み立てや解体の現場においてリーダーを務めることができます。特に大規模な建設現場において有利になるでしょう。作業主任者系の資格ということで、取得には3年以上の実務経験が必要です。
・職長・安全衛生責任者
現場の管理・監督をする、職長や安全衛生責任者になるために必要な資格です。2つは別々の役職・資格ですが、多くの場合は同じ人が兼任します。現場でキャリアアップするためには必須の資格といえるでしょう。なお、職長の不在時に備え、普段職長を務めている人以外にも状況を見て取得していただきます。
・一級とび技能士(国家資格)
鳶職人としての能力を証明する国家資格がとび技能士です。1級~3級があり、それぞれ上級・中級・初級の技能を証明します。1級を受験するためには7年以上の実務経験が必要です(学歴によっては短縮可能)。1級を取得すれば、まさに一人前の鳶職人といえるでしょう。
また、公共工事の場合は1級とび技能士の常駐が求められる場合がある他、工事を受注する際の経営事項審査においても、1級とび技能士が在籍していると加点されます。合格難易度が高い資格ですが、キャリアアップを目指すならぜひ取得しましょう。
黒沼建設では、未経験者でも安全かつ安心して仕事ができる体制を整備しています。ベテラン職人の丁寧な指導に加えて、資格取得に必要な費用は会社が全額負担しており、自身のキャリアステージに合わせた資格を取得することが可能です。手に職をつけて安定して働きたい方は、鳶職人の世界に飛び込んでみませんか?
黒沼建設では、随時求人募集を行っています。学歴や職歴は一切不問、新卒の方や未経験者の方でも大丈夫。さらなる経験を積みたいベテラン職人の方や、将来の独立を目指す方も大歓迎ですので、ぜひお気軽にご連絡ください。皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています。
採用情報ページはこちらからご確認ください。
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